毎月きちんと返済しているのにキャッシングの残高がなかなか減らない。これでは完済できるのはいつのことやら、と考えたことがある人は多いのではないでしょうか?
最近では、多重債務者問題も社会問題化しており、キャッシングやカードローンは利便性は高いものの使い過ぎには注意しなければならないと、分かっているはずなのに何故多くの人が返済で苦労することになるのでしょう。
実は、キャッシングやカードローンには正しい利用方法というものがあり、これを知って正しく利用すれば大変役に立つ商品なのですが、間違った利用方法をすると毎月きちんと返済していても残高が減らない、そしてついには多重債務状態に陥ることにもなってしまうのです。
キャッシングを利用する際には、金利や利便性も重要でしょうが、それ以上に大切なのが正しい利用方法を知っておくことです。
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多重債務者が増えるのはなぜ
多重債務者の急増は社会問題化しており、あまりにも簡単に多額の融資を受けることが可能なキャッシングやカードローンの利用方法について警鐘が鳴らされています。政府もようやく重い腰を上げたようで、銀行系カードローンなどについてはテレビCMを自粛するなど、これまでのような派手な広告活動は各社とも控えるような方向となりつつあります。
僅か20〜30年前ほどには、「サラ金地獄」という言葉が大流行していましたが、厳しすぎるサラ金(現在の消費者金融など)の取り立てが社会問題化し、多くの人が多重債務状態となって、キャッシングで苦しむことになりましたが、歴史はこんなにも早く繰り返すことになり、再び多くの人が多重債務問題で苦しんでいます。
各社から非常に利便性の高いキャッシングやカードローンが提供されており、各社の条件さえ満たしていれば簡単に(早い場合には1時間以内)契約完了して即日融資が受けられ、一定の信用力さえあれば、複数のキャッシングやカードローンを利用することができます。
正しい利用方法できちんと完済できれば問題ないのですが、ほとんどのケースではそうはならず、返済しても返済しても借入残高が減少せずに、そしてついには返済が困難となり、多重債務者へと突き進んでいくことになるのです。
出し入れ自由なキャッシングやカードローン
キャッシングやカードローンの問題点として、サラ金地獄時代よりは大幅に下がったとはいえ、未だに高い貸出金利の問題があります。低金利といわれる銀行系のカードローンでさえ、ほとんどのケースでは年率14%前後で貸し出されており、これでも十分な高金利商品です。
もちろん、これでも50万円を借りて、毎月きちんと返済していれば利息負担は大きいものの3年もすれば完済できるはずです。ところが、多くのケースではそうならないのは、キャッシングやカードローンの出し入れ自由という利便性にあります。
出し入れ自由な商品とは、いつでも返済も借入も自由ということで、利用者にとっては高い利便性となりますが、一つ間違えて利用すると、残高が全く減少しないという現象を引き起こします。利用枠さえ空いていればいつでも自由に借り入れできますから、利用すれば残高は減少しません。
借金をするというのは、何らかの事情があるからお金を借りるわけですが、借りる際にはよほどのしっかるとした返済計画がないと、なかなか思い通りには返済できないものです。しかも高い金利で利用した場合にはなおさらです。
つまり、出し入れ自由な高金利のキャッシングやカードローンを利用する場合には、正しい利用方法を熟知したうえでしっかりとした返済計画を持たない限りは、完済することが非常に難しい商品であるということを知っておく必要があります。
キャッシングやカードローンの正しい返済方法とは
それでは、キャッシングやカードローンの正しい返済方法とはどのようなものなのでしょうか。参考になるのは、住宅ローンを借り入れた際の繰り上げ返済で、住宅ローン利用者の多くは、多額の借金を完済するためには繰り上げ返済が最も有効であることを知っています。
住宅ローンは、キャッシングやカードローンとは異なり低金利商品ではありますが、数千万単位で利用しますので利息負担は非常におおっくなります。従って、住宅ローンを確実に完済するためには、この利息負担をいかに小さくするかがポイントとなり、これに有効なのが繰り上げ返済となるのです。
繰り上げ返済とは、将来に発生するはずの利息負担を無くすことになりますので、最終的な総返済額も大きく減少させることができることになります。
この繰り上げ返済は、借金完済のコツともいえる返済方法で、キャッシングやカードローンなど高金利商品についても高い有効性があります。つまり、正しい返済方法とは、なるべく短期間で利息負担を小さくして返済していくということなのです。
まとめ
キャッシングやカードローンを利用する際には、正しい利用方法を熟知したうえで利用する必要があります。正しい利用方法とは、なるべく利息負担を小さくして、できるだけ短期間に完済するというもので、繰り上げ返済を活用したしっかりとした返済計画を持つ必要があります。
出し入れ自由な商品の特性を利用して、繰り上げ返済をするのは好ましいのですが、返済計画を無視して新たな借り入れをしていると、いつまでたっても借入残d化が減らないということになり注意が必要です。