カードローンの金利は融資額ではなく融資限度額によって決まる

カードローンの金利は一般的に年2%から年18%の間に設定されています。基本的にどのカードローン会社でも融資限度額が増えるほど金利は低くなります。

ここでのポイントは、金利は実際に借りた融資額によって決まる(変化する)のではなく、融資限度額によって変化するということです。融資限度額は、最大で借りれる金額で「その金額までなら貸しますよ」ということ。審査によって契約した人それぞれに融資限度額が決められます。

例えば、融資限度額が100万円で金利12%なら、実際に借りた金額が1万円でも、100万円でも金利は12%で同じです。同じように、融資限度額が30万円で金利18%なら、1万円借りても30万円借りても18%です。

同じ金額を借りるなら融資限度額は大きい方が金利が低い

このように、カードローンは、融資限度額によって変わります。逆に融資限度額が変わらなければ金利も変わりません。

また、融資限度額は大きい方が金利は低くなります。この金利は貸金業法でも決められており、その金利を超えて貸し出してはいけないことになっています。

なので、10万円しか必要ないから、限度額も10万円でいいと考えるのではなく、できるだけ限度額は高めに設定した方が同じ10万円を借りるにしても金利が低く、よって支払う利息も減ります。利息が減れば返済期間も短くなります。

融資限度額が大きいことのデメリット

同じ金額を借りるにしても、融資限度額が大きい方が、金利が低く利息も減っていいのですが、融資限度額が大きいことのデメリットはないのでしょうか?

融資限度額が大きいことの一番のデメリットは、「借りることが出来てしまう」ことでしょう。

借金は、本当に必要な最低限のお金を借りることに留めたほうが安全です。しかし、「まだ借りれる」となれば、つい余計なものを買ってしまおうといった「誘惑」に悩まされることになります。

その誘惑に勝てればいいですが、負けてしまうと余分な借金をしてしまい、その後の返済で苦労するということになります。

だから、金利が少し高くても、余分な借金を背負う誘惑を断った方が自分にはいいと思うのであれば、融資限度額は実際に借りる金額に合わせた方がいい場合もあります。

カードローン会社から融資限度額を大きくしてくることがある

カードローンの利用歴が一定以上経過してくると、カードローン会社側から融資限度額アップの提案をしてくることがあります。あるいは了解もなく限度額アップしてくることもあります。

融資限度額がアップされることは、金利も下がり嬉しいことですが、前述の通り融資限度額が増えるとそれだけお金を借りる誘惑が増えることになるので、人によっては自分を借金で苦しめることになる場合もあるので注意が必要です。

同じ融資限度額でも金利が変わる場合もある

一般的なカードローン会社では、限度額によって一定の金利が定められているわけではありません。例えば100万円以下の場合は年12.5%から年14.5%などのように、幅のある設定がなされています。

一方でみずほ銀行カードローンのように融資限度額に対して一定の金利が設定されている場合もあります。例えば同行では10万円以上100万円未満の場合、金利は年14%(※1)とされています。

金利に幅がある場合は限度額によって実際の金利が決定されるのではなく、利用者の信用力などによって決まります。

同じ融資限度額でも金利を下げるには?

同じ融資限度額でも、金利に幅のあるカードローン会社の場合、カードローン会社との取引期間が短い場合には、金利は高く設定される傾向があります。何度もサービスを利用し、滞りなく返済を行うことで信用力が向上します。半年から1年ほどの時間をかけて返済の実績を重ねれば、交渉により金利を下げてもらうことも可能です。

利息の計算方法とは?

カードローンの金利計算は日割で行われます。実際にキャッシングを行う際には借入期間についても注意が必要です。高い金利でごく短期間利用する場合と、低金利で長期間にわたって利用する場合では後者の方が利息の支払い総額が大きくなります。低い金利で短期間利用するのが賢い方法です。みずほ銀行の場合、融資限度額が10万円以上100万円未満だと金利は年14%(※1)とされます。5万円を年14%で借りると、利用期間が1日ならば利息は19円ですが30日間だと575円になります。カードローン会社の中にはプロミスやアコムのように、初回利用者のみ30日間無利息サービスを行っているケースも存在します。

カードローン会社の金利を比較する

カードローンには運営主体によって銀行系と消費者金融系、信販会社系があります。例えば銀行系のみずほ銀行カードローンの金利は年2%から年14%(※1)ですが、消費者金融系のプロミスは年4.5%から年17.8%です。信販会社であるオリエントコーポレーションのCRESTは年4.5%から年18%とされます。各カードローン会社の中でも、銀行系は特に金利が低いのが特徴です。一方で銀行系は審査が厳格に行われます。
金利を低く抑えたい場合には銀行系のカードローンがお得ですが、迅速に融資を受けたい場合には消費者金融系や信販会社系を選択する方が効率的です。

まとめ

カードローンの金利は融資額ではなく融資限度額によって決まります。利息の支払い総額は日割計算によって算出されます。なるべく短期間で返済すると支払い総額を少なくできます。長期間にわたって取引実績を積めば、金利の引き下げ交渉をすることも可能です。また銀行系カードローンに借り換えたり、おまとめローンを利用したりすることでも金利を下げることができます。

※1 みずほ銀行カードローンは、住宅ローンの利用で金利が年0.5%下がり、引き下げ適用後の金利は年1.5%〜13.5%です。